第2回 知ろう学ぼうお伊勢さん
神青協遷宮委員会では、こどもたちにお伊勢さんを肌で感じてもらおうと、「来て 見て 感じて」をキーワードに親子体験学習を企画実施いたしました。
今後は、そのノウハウを元に、各都道府県の単位会で引き続き実施される予定です。
第1回 平成16年8月
第2回 平成17年7月
神青協・神宮式年遷宮の“こころ”を守り伝へる委員会副委員長
愛知県 岡崎天満宮禰宜 伊 奈 徹
神宮式年遷宮のこころ≠ニは何か?
そのこころ#@何に守り伝へるか?
この二つの命題を真摯に検討し、最善の解答を導き出す事が、青年神職とりわけ神青協神宮式年遷宮のこころ≠守り伝へる委員会に与へられた責務である。
嘗ては盛んに行はれてゐた神宮への修学旅行が、昨今、激減してゐる事は周知の事実である。その影響か、式年遷宮どころか神宮の御事すら知らない子供たち、神宮がどの都道府県に御鎮座するか分からない子供たちが急増してゐる。その意味でも、如何に伊勢参宮を啓発してゆくかが、斯界にとって緊急の課題となってゐるのである。
去る七月二十六日〜二十七日、一泊二日の日程で、伊勢の神宮並びに神宮会館に於て、親子体験学習「第二回・知ろう学ぼうお伊勢さん」を開催した。本事業は、昨年、本会創立五十五周年事業の一環として企画開催された神宮並びに式年遷宮啓発活動で、「来て、見て、感じて」をキーワードに、実際に神宮を体験・体感してもらひ理解を深めてもらはうといふ事業である。今回は第二回目の開催となり、前回同様、本会神宮式年遷宮のこころ≠守り伝へる委員会が主管し、更なる企画の充実を目指して開催された。
二回目といふ事もあってか、将亦、昨年よりも期日設定が良かったのか、参加申し込みは二十九家族・九十九名、本会スタッフも含めると一三二名。昨年の二十家族・六十三名からみると、大凡一・五倍の参加申し込みとなった。
遷宮委員を中心としたスタッフは、諸準備の為、前日の二十五日に伊勢入り。こともあらうに、折しも台風七号が北上中、昨年同様、天気予報が気に掛かる。
一日目、台風直撃は免れたものの、朝から暴風雨警報が発令され、奇しくも昨年と全く同じ展開となった。勿論スタッフの中で、雨男ならぬ台風男捜しに紛糾したのは言ふまでもない。
当然ながら台風の影響で、当日キャンセルも十数名でてしまった事が残念でならないが、悪天候の中、遠方より御参加された各位の御苦労には、頭の下がる思ひである。
神宮会館講堂にて開会式。永井会長の挨拶、神宮禰宜奉賽部長篠原龍氏より歓迎の御挨拶の後、参加者は五班に分かれ、バスに分乗。本来なら外宮に向かふはずであったが、荒天の為外宮巡拝は取り止め、徴古館に向かふ。昨年に引き続き参加された御家族には、またかといふ思ひもあったであらうが、今回は神宮当局の御配慮により、農業館の見学も出来、昨年とは一味違ふ見学が出来た。更に、急に天候が回復した事もあり、徴古館見学後、希望者だけではあるが、外宮参拝も実施する事が出来た。改めて大御神様の御神慮を感じた瞬間であった。
神宮会館に戻り、入浴、夕食後、講堂にて昔の遊び体験を行った。けん玉、だるま落とし、といった伊勢玩具やおはじき、お手玉、ゴム跳び等々、昔ながらのおもちゃで遊ぶブースを設営、また集団遊びとして、ジャンケンゲームや無地の団扇に皆からサインをもらうゲーム等で、交流を深めた。その他、「伊勢の遷宮」のビデオ上映。火きりの実演並びに体験と、昨年以上に趣向を凝らした内容で、子供たちの反応も上々であった。
二日目は、台風一過の快晴。六時起床、朝食をとり、七時三十分、内宮に向けて会館を出発した。心地良い朝の風を身体一杯に浴びながら、内宮正宮に到着。先づ参拝をし、音羽神宮神青会長からの説明を受けた。
続いて、八時三十分より神楽殿にて御神楽の奉納。倭舞や人長舞を食ひ入るやうに見てゐた子供たちの姿が印象的であった。
御神楽奉納後、メインの内宮巡拝学習である。班別に、諸宮社を巡拝し、参加者は用意された問題に、真剣な表情で取り組んでゐた。
前回より良い内容にしたいといふ委員一同の熱き思ひから、企画段階では実に多くの案が出された。今回の内容は基本的に、前回を踏襲し、T両宮域内の諸宮社巡拝学習、U御神楽奉納、V雅楽体験学習、W昔の遊び体験といふ構成で企画したが、前回の反省も踏まへ、時間配分の調整から、巡拝する諸宮社を減らし、内宮での御神楽奉納を一番神楽にして、その後巡拝に入る日程を採用した。更に、巡拝マップと問題集についても、前回の冊子形式のものから、マップと問題とを分離し、マップはA三判両面刷り一枚とし、問題は別添といふ形に変へた。また、スタッフが少人数の場合のテストとして、前回家族単位での巡拝で、スタッフをポイント毎に配置する形であったものを、班別巡拝とし、張り付きスタッフを廃止して班付きリーダーが引率し巡拝する形式を採用した。巡拝にあたっては、神宮神青会員各位の助勢もあり、各班に同行して各宮社の御説明をいただいた。
続いて、参集殿に移り、雅楽体験を行った。神宮楽長・奉賽部雅楽課長山本政行氏の御指導を仰ぎながら、参加した子供たちは真剣な表情で雅楽器に挑戦してゐた。
そして閉会式。永井会長から参加者全員に修了証が手渡され、二日間の日程を終へた。
言うまでもなく、この事業はお伊勢さんを肌で感じてもらふ事にその趣旨がある。今回参加された子供たちは、それぞれに何かを感じ取ってくれた事と確信する。言はばこころ≠フ種子を持ち帰ったはずである。その種子が何年後かに芽を出し、大輪の花を咲かせてくれる事を大いに期待したい。
最後に、今回は本会役員・委員の他に、福島神青、静岡神青の会員各位にもスタッフとして御奉仕いただいた。衷心より感謝申し上げる次第である。第六十二回神宮式年遷宮に止まらず、六十三回、六十四回、……と未来永劫に亘って粛々と御遷宮が執り行はれるやう、我々青年神職は先手を打って行かねばならない。神青協遷宮委員会としては、二回の実施とその反省を踏まへ、開催マニュアルを作成、各単位会に提示する計画である。今後、この事業の輪が全国に広がり、有効に展開する事を切に期するものである。
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